低燃費タイヤラベリング制度について
2010年02月07日 :
2010年の1月より「低燃費タイヤ度」を指標化しラベリングする制度が始まりました。
これにより、今まで「当社比」といった消費者には他社比較のできない「低燃費表示」であったモノが同一の試験基準によって
指標化できるのは良いことだと思います。
そのシステムとしては、「ころがり抵抗」をAAAからCまでの5段階にわけ、「ウェットグリップ」をaからdまでの4段階にわけます。
「低燃費タイヤ」というには「ころがり抵抗係数」が9.0以下、グレードで言うとAAAからA、「ウェットグリップ性能」では110以上を満たすモノとなっています。
先日各メーカーから低燃費タイヤのラベル表示が発表になりましたが、それをみた第一印象が「えっ! ウソでしょ!!」が正直な気持ちでした。
なぜかと言えば、ブリヂストンの新商品「エコピアEX10」がころがり抵抗AAで、
ヨコハマの「アース1」がAだからです。
エコタイヤでないブリヂストンの「BスタイルEX」比25%ころがり抵抗低減のタイヤが、エコタイヤの「エコス」比21%低減の「アース1」に勝ってしまうなんてあり得ないと思うからです。かくいう私も「アース1」の愛用者でその省燃費性には目を見張るモノがあります。( 今まで東京ディズニーランドに遊びに行くと、満タン給油で帰りは怖くて途中で給油をして帰ってきていたのが、目盛4/1残して帰ってくることができるようになりました。)
そんな気持ちでいたとき、メーカーの人間からある情報が入りました。
まず「エコピアEX10」が浅溝であると言うこと。通常8ミリ程度ある溝深さがEX10は6.7ミリしかないようで、さらにブリヂストンのお客様相談室に問い合わせたところ、摩耗に関して「BスタイルEX」より早く摩耗するとの返事を得たそうです。
さらに同一サイズで比較すると数ミリ外径も小さいようです。
そういった工夫?をすることでころがり抵抗試験の数値を上げているのではないのでしょうか。
もしそうであるとしたら、この「低燃費ラベリング制度」の盲点をついた
「消費者詐欺」になってしまうのではないのでしょうか。
「燃費が良くなる」=「環境問題に貢献できる」& 「お財布にやさしい」といった数式が「早く摩耗して交換頻度が上がる」=「産業廃棄物が増える」&「お財布にきつい」になってしまうのではないのでしょうか。
アース1の転がり抵抗の少なさには満足しています。
さて、エコピアEX10の転がり抵抗がアース1より少ない
件ですが、トレッド面の両サイドの幅の違いも関係して
いるのでは?と思います。
ネットでショルダー部の形状を見くらべましたが、アース1は
ラウンド形状になっていますが、EX10は台形になっていて、
同一サイズでもトレッド面の幅が狭いように見うけられるから
です。
(実際に同一サイズで測定してみると面白いかも?)
消費者としては「転がり抵抗」と「ウェットグリップ」
の項目数値だけでなく「タイヤの寿命」「ドライグリップ」
もラベリング制度の項目に入れて欲しいと思います。